AWS 認定 SysOps アドミニストレーター アソシエイト(略称:SOA)試験は、2021年7月27日から新バージョン(SOA-C02)に切り替わりました。
この試験は、複数の選択肢、複数の答え、試験ラボなど、3 つの質問形式の組み合わせを特徴としています。試験ラボでは、AWS マネジメントコンソールと AWS コマンドラインインターフェイス (CLI) を使用してソリューションを構築することで、ご自身で自分のスキルを示すことができます。
https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-sysops-admin-associate/
旧試験との大きな違いは、「試験ラボ」が追加になったことです。つまり実技試験です。
本記事ではこの試験に向けて私が行った対策を紹介します。
SOA試験の概要
SOA試験は、主に運用管理担当者向けの認定試験です。公式の目安としては「1年程度のAWS実務経験」とされています。しかし、特に経験がなくても受験は可能です。
AWS Certified SysOps Administrator – Associate は、クラウドオペレーションのロールを持つシステム管理者を対象に技術スキルの検定を行うことを目的としています。
https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-sysops-admin-associate/
公式が提供する情報一覧(試験ラボに関するもの)
最新かつ日本語の情報をAWS 公式ページから探すのは結構大変です。こちらにリンクを貼っておきますので、ご活用ください。
- [日本語|無料] 試験ガイド(SOA-C02)
- 試験を受けると決めたら、まずこの「試験ガイド」を読みましょう!
- じっくり通読するというよりは、ここで「勉強すべきサービスの名称を押さえる」ことが大事です。
- [日本語|無料] サンプル問題(SOA-C02)
- 選択問題10問、試験ラボ問題 1問、およびそれらの解説がPDFで提供されています。
- ラボ環境は提供されませんが、問題のイメージをつかむことができます。自前のAWSアカウントがあるなら、実際に操作してみると良いでしょう。
- [英語|無料] 試験ラボのガイド
- 試験ラボについて操作方法や画面のイメージなどが記載されています。英語のページですが、Googleのページ翻訳などを使ってさらっと見てみることをおすすめします。「試験ラボのサンプル」を実行するとよりわかりやすいです。
- [英語|無料*] 試験ラボのサンプル★オススメ!
- 朗報!2021 年 12 月 31 日までに試験の登録をした受験者は、準備に役立つ無料のサンプル試験ラボを利用できます!
- 試験とほぼ同じ環境で、試験ラボの問題を1問解くことができます。画面の見え方や操作方法などを体感することで本番で落ち着いて対処できるので、1回はトライすることをオススメします。
※「試験ラボのサンプル」の具体的な利用方法をこちらの記事にまとめました。あわせてご覧ください。
SOA試験の学習方法
SOA試験対策としてのAWS学習には、以下のコンテンツを利用しました。
- 動画コンテンツ
- 問題集
- ハンズオン
ちなみに、公式ページにも記載されている「模擬試験(55問) – 試験配信プロバイダーである PSI 社から 20 USD で提供されます」は、試験ラボ問題が入ってないらしい(2021年7月時点)ので実施しませんでした。
なお、筆者はSOA試験の半年前にSAA試験(Solution Architect Associate)を受験し合格しています。その際に使ったこちらの書籍は評判が高く、今回のSOA試験の勉強にも役に立ちました。
「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド 改訂第2版」
各サービスの具体的な利用シーンや、設計方針(アーキテクチャパターン)をイメージしながら学習できるためオススメです。
動画コンテンツ
AWS Training & Certification が提供する動画
- [日本語|無料] Exam Readiness: AWS Certified SysOps Administrator – Associate (Japanese)
- 2時間の動画で、試験のトピックを網羅することができます。「試験ガイド」の文字情報の羅列ではピンとこない私のようなタイプの方は、学習のはじめにこちらの動画をしっかり見ることであとの学習効率が段違いに良くなると思います。テーマ別に1~2個の例題が出題されるのでレベル感の把握にもオススメ。
Youtubeで閲覧できる動画
- [日本語] Black Belt オンラインセミナ動画
- ”サービス名 Black Belt” で検索すると、1時間程度の解説動画を閲覧することができます。めちゃくちゃ勉強になります。わからない用語などはここで潰しておきましょう。
- 時間がない人はスライドだけのダウンロードもできます。
- [英語] freeCodeCamp.orgが提供する試験対策動画
- 日本語ブログでこれをオススメしている人を見たことはまだないのですが、英語に抵抗がない方はぜひ見てほしいコンテンツ。
- 動画の時間(11時間50分!?)にたまげるかもしれませんが、珠玉は各トピック解説の最後に示される「CheetSheet」です。ここだけでも見ましょう! もちろん解説は試験向けのポイントをおさえているので、時間があるならぜひ12時間かけて見たほうがいいです。
- 親切にもシークを設定してくれているのでカンタンに見たいページを見ることができます。
問題集
「AWS Web問題集で学習しよう」サイト
誰もがオススメする問題集サイト。問題を解きながら学ぶ方法は、ゲーム感覚で進められるのでオススメです。
SOAは各7問のセットが89個、つまり623問提供されています。ただしこちらは有料コンテンツ(5000円〜6000円/90日)です。3セット(21問)は無料で利用できるのでお試ししてみてください。
私は1セット(7問)あたり約20分かけていました。(解説を読んだり、調べたりする時間も含む)
ハンズオン
- AWS Hands-on for Beginners
- https://aws.amazon.com/jp/aws-jp-introduction/aws-jp-webinar-hands-on/
- 初学者向けのハンズオンコンテンツです。「試験ラボ」の対策にあたっては、各サービスを少なくとも1回以上は使って、作業イメージを掴んでおくことが肝要です。私は使ったことがないサービスの手順を知る目的で以下のコンテンツを利用しました。
- CloudFormation:“AWS Hands-on for Beginners – AWS環境のコード管理 AWS CloudFormationでWebシステムを構築する“ 編
- CloudFront – “AWS Hands-on for Beginners – AWS 上で静的な Web サイトを公開しよう!”編
- 自分でAWSアカウントを用意する必要がありますが、きちんとリソースを削除すれば無料枠内で完了しますのでご心配なく(削除手順も提供されています)。
まとめ
SysOps Associateの試験ラボ対策は、問題集を除けばほぼ無料で実施することができました。問題集についても、6000円程度の支出で他の試験問題も利用できるので、コストパフォーマンスは高いと思います。
SysOps試験への私の取り組み方は、以下のフローのとおりです。
- 試験ガイドを読んで試験の目的や範囲を把握する
- 問題集をといて苦手分野を把握し、BlackBeltやHands on beginnersを利用して学習する
- (試験申し込み後) ラボサンプルにアクセスし、試験ラボの回答イメージをつかむ
本記事がみなさんの試験対策に役立てられたら幸いです。
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